CRMコンサルティングとシステム提供を通じた顧客戦略支援で、事業の成長を設計するスマートウィル

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Beyond CRM ― 第1回:CRMは“会員制度”じゃない宣言―「名簿管理」から「関係構築」へ。今こそ、CRMの原点に立ち返る―

スマートウィル代表坂本によるコラムシリーズ第一弾の第1回をお届けします。

 

はじめに

「CRMって、会員制度のことですよね?」

これは私が講演やコンサルティングの現場で、いまだによく投げかけられる質問です。
CRMという言葉が登場してから久しいものの、その本質が正しく理解されていない場面に、私は何度も直面してきました。

確かに、CRMの出発点として会員制度は重要です。
お名前や連絡先をお預かりし、履歴や嗜好を把握できる状態をつくること。これはCRMの第一歩であることに違いはありません。
ですが――それだけでは“関係”はまだ始まっていないのです。


会員制度は「入口」にすぎない

多くの企業では、「CRM=会員登録=ポイント付与」といった構図がいまだに主流です。
けれど、アプリをダウンロードしても思い出してもらえなければ意味がない。
カードを発行しても、その場限りの“割引制度”に留まっていれば、顧客の心には何も残りません。

CRMとは、お客様一人ひとりとの関係性を、戦略的かつ継続的に育てていく営みです。
言い換えれば、「また来たい」「この人(ブランド)と関わり続けたい」と思ってもらえる関係性の設計です。

ポイントでもクーポンでもなく、“関係性”こそが資産になる――
それが、CRMの本質です。


CRMとは「顧客起点の設計思想」である

CRMを「単なるツール」や「マーケティング手法」として捉えていると、重要な本質を見落としてしまいます。
CRMとは、**顧客起点で組織やサービス、コミュニケーションを再構築していくための“設計思想”**です。

  • 誰に(Who)
  • どんな価値を(What)
  • どのタイミングで(When)
  • どのチャネルで(Where)
  • どう届けるか(How)

これらを、データに基づいて最適化しながら、「関係性の濃度」を深めていく設計が必要です。
この考え方は、商品戦略や広告戦略と切り離された、“新しい企業運営の軸”とも言えるでしょう。


似て非なる「会員制度」と「CRM」

会員制度 CRM
主目的 データ取得・販売促進 関係性の構築・信頼の設計
顧客分類 静的な属性情報(年齢・性別など) 動的な行動履歴・来店傾向・感情履歴など
成果指標 会員数・ポイント利用率 LTV・NPS・再来訪率(リピート率)・エンゲージメント濃度など

会員制度ではなく「関係性資産」へ

CRMとは、名簿管理でも、ポイント付与でもなく、
顧客との関係性を“資産化”するための経営戦略です。
「Beyond CRM」の時代、私たちは再び、この本質に立ち返る必要があるのではないでしょうか。


Smartwill’s視点

Smartwillが提唱するのは、“ツール導入”や“接客スキルの属人化”ではなく、
関係構築力を全社で底上げする「クライアンテリングCRM」の実装です。

クライアンテリングCRMツール BoCRM

「特定の人だけが顧客とうまくやれる」のではなく、
BoCRMの力で、誰でも一定の“クライアンター”として機能できる環境を構築する。
つまり、属人性を排し、“再現性ある信頼構築”を組織標準として確立する――それが私たちのCRM観です。

BoCRMでは、CRMを「会員情報の管理」ではなく、「顧客起点の関係性設計ツール」と位置づけています。
購買データ・来店履歴・嗜好傾向・接客記録などの“文脈あるデータ”を活用し、LTV最大化と信頼の可視化を実現します。

 

    • 株式会社スマートウィル代表取締役、青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科講師 坂本 雅志
    • 著者株式会社スマートウィル代表取締役
      青山学院大学大学院
      国際マネジメント研究科講師
      坂本 雅志
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      note
  • 日本生命保険相互会社にてリテールマーケティング戦略の構築に携わった後、日興プリンシパル・インベストメンツ株式会社(現 シティグループ・キャピタルパートナーズ合同会社)に参画。企業買収(PE投資)ビジネスにおいて、マーケティング戦略担当として主にリテールビジネス領域の投資先企業の経営支援を行う。その後、テレマーケティング事業のリーディングカンパニーである株式会社ベルシステム24にて、社長室長、執行役員営業企画室長、専務執行役・COO(最高執行責任者)などを歴任し、事業運営および成長戦略を牽引。あわせて日本テレマーケティング協会常任理事も務めた。
    2010年に合同会社スマートウィル(現 株式会社スマートウィル)を設立。CRM(顧客関係管理)を軸としたマーケティング戦略・組織変革支援を行う。
    2012年より青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(MBA)にて講師を兼任し、「CRM戦略」を担当。
    2014年には『この1冊ですべてわかる「CRMの基本」』(日本実業出版社)を刊行し、累計発行部数19,200部(第9刷)を超える。
    2025年、東京都議会議員に初当選(世田谷区選出)。現在は、民間企業で培ったマーケティングおよび経営の知見を生かし、都政にも取り組んでいる。