CRMコンサルティングとシステム提供を通じた顧客戦略支援で、事業の成長を設計するスマートウィル

CRMコンサルティングとシステム提供を通じた顧客戦略支援で、事業の成長を設計するスマートウィル

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CRMを実践するとは、システムを入れることだと思っていませんか?

スマートウィルコンサルティメンバーメンバーによるコラムシリーズ第1回をお届けします。


はじめに

CRMを実践するとは、  システムを導入し、顧客データを管理すること。
もしそう考えているとしたら、その理解は少し危ないかもしれません。

実際、CRMツールを導入しても、売上や利益がほとんど変わらない企業は少なくありません。
会員制度や顧客施策が形骸化し、CRMが「メルマガ配信」や「顧客管理」で止まってしまうケースも多く見られます。

なぜ、こうしたことが起きるのでしょうか。

本記事では、スマートウィルがCRM支援の現場で見てきた経験をもとに、CRMを「何のための仕組みなのか」という定義から整理します。


CRMとは何か【一般的な定義】

一般的にCRM(Customer Relationship Management)は、次のように定義されます。

CRMとは、顧客の購買・利用・行動データをもとに、
顧客との関係性を継続的に強化し、
LTV(顧客生涯価値)を高め、顧客収益性を改善するための仕組みです。

CRMコンサルティングの相談を受けていると、
CRMが「顧客管理ツール」や「ITシステム」として理解されているケースが多く見られます。

重要なのは、
CRMが単なる顧客管理ツールやITシステムではないという点です。

CRMの本質は、
顧客データを使って「顧客の次の行動をどう変えるか」を考え、実行することにあります。


スマートウィルが定義するCRMの本質

一方で、スマートウィルではCRMを、
より経営の意思決定に近い概念として捉えています。

『CRMの基本』を執筆している弊社代表の坂本は、 CRMを次のように定義しています。

顧客を適切に識別し、
ターゲットとする顧客の満足度と企業収益の両方を高めるための、
経営における選択と集中の仕組み

この定義が示しているのは、
CRMが「すべての顧客を平等に扱う仕組み」ではない、ということです。

CRMとは、
限られた経営資源を、どの顧客に、どのように配分するかを決めるための仕組みです。


一般的な定義と、この定義はズレていない

一般的なCRMの定義と、坂本の定義は矛盾していません。

  • 一般的な定義
    → 顧客データを活用し、関係性を強化する仕組み 
  • スマートウィルの定義
    → その仕組みを使って、どの顧客に注力するかを決める判断軸 

つまりCRMとは、

顧客との関係を「平等に管理する」ための仕組みではなく、
企業がどの顧客で、どう利益を作るかを選び取るための仕組み

だと言えます。


CRMで成果が出ない企業に共通する状態

スマートウィルがCRMコンサルティング/支援の現場で見てきた限り、
CRMが機能していない企業には、共通した状態があります。

① 顧客構造が見えていない

顧客データは存在するものの、

  • どの顧客がLTVを押し上げているのか 
  • どの顧客が利益を圧迫しているのか 

が把握できていません。

この状態では、正しい打ち手は選べません。


② 顧客施策が「全員平等」になっている

割引や情報提供を一律に行い、
注力すべき顧客と、そうでない顧客の区別ができていない。

その結果、
売上は伸びても、顧客収益性が下がるケースが起こります。


③ 1to1が一斉配信の延長になっている

顧客の行動や価値に関係なく同じ対応を行い、
CRMが「配信ツール」で止まってしまっている状態です。


成果が出るCRMの3つの基本

以下は、
スマートウィルがCRMコンサルティングの現場で、
成果が出ている企業に共通して見てきたCRM設計の基本です。

① 顧客を識別し、構造を把握する

最初に行うべきは、
顧客を適切に識別し、価値の違いを把握することです。

RFM、利用頻度、継続率などを使い、
「どの顧客に注力すべきか」を整理します。

重要なのは、
分析の精度より、意思決定に使えるかどうかです。


② 注力する顧客向けに価値を設計する

次に、ターゲットとする顧客に向けて、
価値提供の内容を設計します。

  • 行動が変わる設計になっているか 
  • 割引に頼りすぎていないか 
  • 継続したくなる理由があるか 

これは、
満足度と企業収益を同時に高めるための集中投資です。


③ 顧客ごとに適切な行動を促す

最後に、顧客区分ごとに
適切な行動を促すコミュニケーションを設計します。

「誰に・何を・いつ届けるか」を整理することで、
LTVが積み上がり、顧客収益性が改善していきます。


CRMは「売上施策」ではなく「経営の仕組み」

CRMはマーケティング施策ではありません。
顧客ポートフォリオを最適化する経営の仕組みです。

特に重要なのは、
LTVと顧客収益性はイコールではないという点です。

CRMの本質は、
売上を伸ばすことではなく、
利益が残る顧客関係を意図的につくることにあります。


スマートウィルについて

スマートウィルは、
一般に「CRMコンサルティング」と呼ばれる領域で、
CRM戦略の設計から施策・運用の実装までを支援しています。

ただし、
方針や理論だけを示すのではなく、
現場で使われ、成果につながる形まで落とし込むことを重視しています。


まとめ

CRMとは、 顧客を識別し、選択と集中によって関係性を設計する仕組みです。

ツールや施策の前に、 「どの顧客に、なぜ注力するのか」を定義することが、 LTVと顧客収益性を高める第一歩になります。

    • 著者
    • 株式会社スマートウィル
      コンサルティング事業部門
      神野 亜実
  • 早稲田大学教育学部卒業。
    法人営業を経て、職業・社会体験施設「キッザニア東京/甲子園」にてスポンサー企業の開拓および施設開発プロジェクトのマネジメントを担当。
    その後、HRテックベンチャー企業に参画し、営業企画、カスタマーサクセス部門、コミュニティマネジメント部門の立ち上げを経験。事業成長フェーズにおける組織設計と顧客接点の構築を牽引。
    スマートウィルでは、社長室長として全社横断の業務改善・DX推進を主導。現在はコンサルティング事業部門の部門責任者として、自社プロダクトの改善やCRMを起点とした経営・事業変革支援を担う。
    • 株式会社スマートウィル代表取締役、青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科講師 坂本 雅志
    • 監修株式会社スマートウィル代表取締役
      青山学院大学大学院
      国際マネジメント研究科講師
      坂本 雅志
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      note
  • 日本生命保険相互会社にてリテールマーケティング戦略の構築に携わった後、日興プリンシパル・インベストメンツ株式会社(現 シティグループ・キャピタルパートナーズ合同会社)に参画。企業買収(PE投資)ビジネスにおいて、マーケティング戦略担当として主にリテールビジネス領域の投資先企業の経営支援を行う。その後、テレマーケティング事業のリーディングカンパニーである株式会社ベルシステム24にて、社長室長、執行役員営業企画室長、専務執行役・COO(最高執行責任者)などを歴任し、事業運営および成長戦略を牽引。あわせて日本テレマーケティング協会常任理事も務めた。
    2010年に合同会社スマートウィル(現 株式会社スマートウィル)を設立。CRM(顧客関係管理)を軸としたマーケティング戦略・組織変革支援を行う。
    2012年より青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(MBA)にて講師を兼任し、「CRM戦略」を担当。
    2014年には『この1冊ですべてわかる「CRMの基本」』(日本実業出版社)を刊行し、累計発行部数19,200部(第9刷)を超える。
    2025年、東京都議会議員に初当選(世田谷区選出)。現在は、民間企業で培ったマーケティングおよび経営の知見を生かし、都政にも取り組んでいる。