
スマートウィル代表坂本によるコラムシリーズ第一弾の第3回をお届けします。
CRMは、いまだ「マーケティング部門が使うシステム」だと誤解されがちです。
しかし本来、CRMとは“部門単位の施策”ではなく、組織横断的に顧客との関係構築を支える「経営のOS」であるべき存在です。
「顧客とどうつながるか」が、経営そのものを変える時代
- 「売上が下がったので、販促強化」
- 「反応が鈍いので、デザイン刷新」
そんな表層的な打ち手だけでは、今の顧客は動きません。
顧客が「つながり」そのものに価値を置く時代においては、
その構築と運用こそが企業の競争力になります。
つまり、顧客起点で組織の動きを再設計する視点が、経営にとって不可欠なのです。
組織全体が“関係構築力”を持つということ
関係構築は、一部のカリスマに任せるものではありません。
誰もが一定の関係構築力を持ち、顧客との対話や信頼形成を担えるようにする――
スマートウィルでは、そうした存在を“クライアンター”と呼び、
それを実現するための思想と仕組みを「クライアンテリングCRM」として提唱しています。
たとえば、CRMが“経営のOS”として機能している現場では、
- 現場スタッフは、顧客の過去の接点や関心を踏まえて、自然な対話ができる
- マネージャーは、どの関係が深まり、どこに改善余地があるかを可視化できる
- サポート担当は、過去の経緯を引き継いだ一貫した対応ができる
こうした環境が、属人性を超えた“関係性のチーム運営”を可能にします。
スマートウィルのCRMソリューション「BoCRM」も、まさにこの思想を体現しています。
ツールというよりは、関係構築を標準化する“組織装置”なのです。
CRMが経営の“OS”になるということ
経営には、“ヒト・モノ・カネ・情報”が必要だと言われてきました。
しかし、これからはそのすべてをつなぐ「関係性のOS」が必要です。
- 採用:どんな人材に共感してもらえる企業か
- 商品開発:どの課題を誰と解決しようとしているのか
- サービス運営:顧客とのやりとりをどう記録し、どう改善していくのか
これらは、すべてCRMの思想なしには語れません。
未来の経営に求められる“関係構築力の標準化”
CRMは、もはやIT導入の話ではありません。
組織の共通言語として、経営を支える構造改革なのです。
そして、その中心にあるのが、
誰かだけが関係を築くのではなく、組織全体で「育てる」ことができるCRM。
それが、「クライアンテリングCRM」の本質です。
次回予告
第4回|顧客の「顔」が見えるということ
ただの属性やIDではなく、“ストーリー”が見える設計とは?
【Smartwill’s 視点】
スマートウィルが提唱するのは、“ツール導入”や“接客スキルの属人化”ではなく、
関係構築力を全社で底上げする「クライアンテリングCRM」の実装です。
クライアンテリングCRMツール BoCRM
「特定の人だけが顧客とうまくやれる」のではなく、
BoCRMの力で、誰でも一定の“クライアンター”として機能できる環境を構築する。
つまり、属人性を排し、“再現性ある信頼構築”を組織標準として確立する――それが私たちのCRM観です。
「顧客データの活用=マーケティング部門の仕事」という時代は終わりを迎えつつあります。
私たちは、CRMを“全社のOS”と位置づけ、経営層の意思決定から現場の対応までをつなぐインフラととらえています。
BoCRMは、単なるツールではなく、“経営の見える化”を支える思想型CRMです。